日本語は膠着語とされています。単語の後ろに別の成分を付加して新たな言葉がどんどん作られていき、語義が変化していきます。
成分が増えるごとに、語義が変化
日本語は、もとの言葉に膠でくっつけるように、別の成分が付加されていき、新たな意味を持つ言葉が出来上がります。
ワク(分く) → ワカル(分る)
マス(増す) → マサル(勝る)
オツ(落つ) → オトル(劣る)
乙姫と弟は、ともに「下の方」という意味⁉
動詞に動詞語尾がついて、新たな動詞が出来上がっています。
ワカルという語は、「分く」を元にした語です。だから、ワカルは「弁別されている」が本来の意味です。また、マサルは「増している」が原意。それが今日では、「より優れている」意となっています。また、オトルは「落ちている=そちらの方が下」の意。オトウト(弟)、オトヒメ(乙姫)のオトも同じ兄弟姉妹の中で「下の方」の意。オトルはさらにオトロフ(衰ふ) → オトロヘル(衰へる)の語尾を付して新語になります
渡部正路『大和言葉の作り方』より引用
一見関係の無さそうな、ワカシ(若し)もワク(分く)と繋がります。「生まれる」=「母体から分離する」を意味しました。ワカシ(若し)は本来、「生まれたばかり」の状態をいう語でした。
1つのイメージから、様々な語が広がっていく
ご先祖様は、「1つだったものが、分かれていく」というイメージに対して、「わ」という語を使っていたのでしょう。そこから、色々な語が作られていったのが良く分かりました。
そういった原始のイメージって、一体どれくらいあったのでしょうか?ユングが唱えた人間の無意識の奧底にある人類共通の素地(集合的無意識)なのかもしれません。興味は尽きませんね。
日本語の法則に興味があるなら、これもおススメ!
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