戦い方、特に総力戦は民族の特性が最も出るのかもしれません。 第2回です。
敗戦から約70年、日本企業はますます旧日本軍の戦い方に近くなっている
前回から、『太平洋戦争史に学ぶ 日本人の戦い方』に出てくる日本人の傾向を紹介しています。
敗戦から約70年が経ち、日本企業はますます旧日本軍の戦い方に近くなっている気がします。戦争と経済、分野は異なれどやっぱり歴史は繰り返すのでしょうか。民族の傾向はそんなに簡単に変えられないのかもしれません。
日本人は、目的と手段を取り違える
本の中で度々出てくるのが、手段が目的化する日本人の傾向です。
日本人はなにかと戦う時、目的と手段を取り違えたり、ただ戦う事だけを目的としてしまうからだ。そして目的を達成したかどうかは問題ではなく、「ここまでやった、やるだけやった」という自己満足感を得られればそれで良いわけだ。いろいろと頭を働かせて努力しているようにみえるが、実のところ、精いっぱいやったという虚飾に満ちた空虚な満足感の為という事になるらしい。
藤井 非三四『 太平洋戦争史に学ぶ 日本人の戦い方』より引用
手段の目的化は日本人に限らずどの民族でもみられる傾向です。ただ、日本人は組織の上から下までみんな似たような考えをするのと、異なる意見を言うのが許されないという「空気」により、誰も止める人間がいないというのが問題だと思っています。
山本七平は、それを「水を差す」と指摘しました。そして一度固まるとたとえ上位組織の者でも水を差すことが難しいのが日本企業です。
PDCAが機能しないのは、手段の目的化が原因
今日は、前回に続いて、『太平洋戦争史に学ぶ 日本人の戦い方』から、日本人の傾向を紹介しました。
PDCAのP(計画)が全く機能しなくなり、意味を無くしている前回の目標数値を上回る計画を立てD(実行)をひたすら繰り返すだけ、になっているのが日本企業です。これこそ手段の目的化の極みです。「PDCAは古い、これからはOODAだ」と言ってみても何の解決にもなりません。
更に次回も続けて日本人の傾向を紹介します。
今日紹介した本です
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