Soul Children / Best of Two Worlds
Soul Children ソウル・チルドレン
いくら走攻守が優れていると言っても、全員「4番打者」を揃えてしまったら野球は勝てません。ところが、Soul Childrenはソロ歌手でも充分やっていける実力があるリードシンガーを4人もそろえてしまいました。結果はどうでしょう?これがもう素晴らしい出来栄えです。
Soul ChildrenはIssac HayesとDavid Porterの妙案から生まれました。二人は、1968年に契約を失ったSam and Daveの後釜のアーティストを探していました。まず最初に見つけたのは、John Collbert、別名の J. Blackfootの方が有名かもしれません。「爽やかなダミ声」ってタイプです。理由は定かではありませんが、二人はソロアーティストとしてもBlackfootに満足できませんでした。問題を話し合っているうちに、二人は、Sam and Daveのデュエット形式を踏襲し、さらに発展させて、男女二人の4人組という独創的なアイデアを思いつきました。
二番目に採用したアーティストはNorman West、1963年からメンフィスでプロとして歌っていました。一方、女性歌手は、地方の黒人ラジオ局WDIAで由緒あるTeen Town Singersで歌っていた17歳のAnita Louisの声にPorterが惚れて、Anitaの母親からOKを貰いました。「伸びのある迫力満点」の声です。その頃、グループ四番目のメンバーはShelbra Bennett、オーディションを求めてスタックスのスタジオに向かって歩いていました。
こうやって集まった四人で、バラードのI'll UnderstandとアップテンポのGive 'Em Loveを吹き込みました。
このCDは、セルフタイトルのファーストアルバムとセコンドアルバムBest of Two Worldsが1枚になった20曲入りのお得版です。ファーストは先の2曲を含む10曲で、シングルカットした曲はチャート的にはかなり好調でした。I'll Understandは不倫ソングで、Blackfootのリードに他の三人がレスポンスを歌う、HayesとPorterがSam and Daveで作った典型的なフォーマットでR&Bチャート40位です。The Sweeter He is はR&Bチャート7位です。ホーンとピアノ、リズム隊で始まり、BlackfootとWestのアーシーな「ウ~ウウ~」とファルセットで歌い出し、Anitaが最初の1節を歌い、Shelbraが2番目の1節を歌います。Soul Childrenは、リードが次々と変わるのが特徴です。Super SoulはBlackfootがOtis Reddingを思わせるような歌い方が特徴です。
セカンドアルバムは、チャート的にはパッとしませんでした。Hayesがソロとなったため、Porterが新しく見つけたRonnie Williamsとのコンビの曲が殆どです。曲の出来栄えは、ファーストと変わらないと思います。Finish Me OffやPut Your World in My World、Got to Get Away from It Allなど良い曲ばかりなのに、少し残念ですね。
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