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【 Bettye Swann】訴えかけるような、可憐な歌声のソウル

 

The Complete Atlantic Recordings

 

 Bettye Swann ベティ・スワン

Bettye Swannは、1944年、ルイジアナ生まれ。彼女の本名は、Betty Jean Championでしたが、1964年にデビューする時は、Bettye Swannに名前を変えました。「Championという名前は、重荷で、好きでは無かった」と語っています。

 

その後、Capital Recordに移り、ソウルミュージックとカントリーを融合させたようなCountry-Soulを唄う事になります。A&RだったWayne Shulerが彼女の声に合うと思って、歌のスタイルを変えさせたからです。結局、それ程成功しませんでしたが、注目した人がいました。有名なF.A.M.E.のRick Hallです。彼は、1972年に交渉して、Atlanticがディストリビューターになりました。

 

このCDは、BettyeがAtlantic時代にレコーディングした全ての曲を収めた全23曲のお徳盤です。たったの5年間で、アルバムは無し、シングルも6枚だけで、TOP30には2曲しか入りませんでした。とても大成功とは言えませんが、彼女の歌は何かしら心を打つものがあります。「人も歌も好きだけど、ショービジネスは大嫌い」とも言っている彼女が、純粋に情熱を注いで唄った曲だからでしょうか。

 

1曲目のVictim Of A Foolish Heartが始まり、彼女の可憐な声を聴くと、何となく優しく慰められたような気持ちになります。ライナーノーツでは、melancholy(物悲しい)、plangent(もの悲しげに響き渡る、訴えるような)トーンの声だと称しています。20曲目にHeading In the Right Direction(正しい方向に向かっている)という曲がありますが、どう考えても皮肉なタイトルです。ショービジネスに渦巻く周りの思惑に翻弄されWrong Direction(見当はずれの方向)に行ってしまったとしか思えません。

 

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