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「SDGsをやれ」と言われて担当になり、困っている人へ - SDGsスターターキット(1)

 

SDGs事業を進める上で3つのキーポイントを説明します。今回はその1です

もはやバスワードのSDGs

 

日本企業はずっと停滞しています。何か目新しいバズに飛びついてはすぐに諦めて捨ててしまい、新しいバズに乗り換えます。もはや、前進せずにただただ欧米のコンセプトを消費するだけという傾向が顕著です。

 

最近のトレンドがDXとSDGsです。経営層から「DXをやれ」とか「SDGsをやれ」とだけ言われて担当になり、実は何をしていいか困っている人も多いのではないでしょうか。

 

そういう人のために、SDGs事業を推進する方法を紹介していきます。

 

企業活動の結果が、社会に与える良いインパクトを増やす枠組み

さすがにSDGsとは何か?は、SDGs担当であれば基本的な事は勉強していると思いますので省略します。

 

しかし、多くの人がエコ活動やCSR活動と混同しているように思えます。SDGs事業を正しくとらえるには以下の3つを理解する必要があります。

今回は1番目のCSVを取り上げます。

 

CSVは、マイケル・ポーター教授が提唱した考え方

CSVは、著名なマイケル・ポーター教授が『資本主義を作り直して、イノベーションと成長の波を放つ』アイデアとして、HBRの2011年1月2月合併号に投稿した考え方です。

 

企業の活動というのは現在大きな曲がり角を迎えています。全ての企業の活動は何らかのアウトプット、つまり製品やサービスを生み出します。

 

そのアウトプットは多かれ少なかれ社会に影響を与えます。与えた結果がアウトカムです。それらのアウトカムが蓄積されたり集約されると社会を変える大きなインパクトとなります。

【企業の活動は、多かれ少なかれ社会にインパクトを与えます】

インパクトには良い面と悪い面があります。今日では、気候変動やマイクロプラスチックといった環境破壊などその悪い面がどんどん大きくなり、人類の存在を危ぶませるほどになりつつあります。

 

CSVは企業活動のアウトカムの悪い面を減らし、良い面が増えるように枠組みを作る考え方です。このまま無策のままで企業活動によるアウトプットが自然に良い方向へと是正されるとは到底思えないからです。

 

スマートな消費者や投資家の意向にて企業活動を是正するよう方向づけを行い、企業も利益を出しつつ社会への良いインパクトを増やすよう自社の活動を修正していきます。

 

社会への良いインパクトを提供できる企業がより利潤を得ることができる枠組みができれば、対応できた企業だけが生き残り、その他は自然淘汰されていくはずです。

 

補助金目当ての事業は、SDGsとは違う

今日は、SDGsの3つのポイントの1つ、CSVを説明しました。

 

SDGs事業を考えるといったワークショップで、必ず出てくるのが、「最近は集中豪雨が多いので、住民の安全を守る雨量センサーを設置して、緊急避難のアラートを早く正確に出すシステムを自治体と共同で開発、資金は補助金、ターゲットは11番の『住み続けられるまちづくりを』」という類の案です。

 

説明してきたCSVの内容に照らせば、SDGs事業ではなく単なる公共事業であることは明白なのがお分かりいただけると思います。

 

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